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第2回定例会最終日、意見書に対する反対討論
反対討論をするつつみ栄三議員
 6月29日(水)第2定例会最終日、つつみ栄三議員が行った意見書に対する反対討論は以下の通りです。




 議員提出第9号議案「国民の祝日『海の日』の7月20日への固定化を求める意見書」について

 今回の意見書での「海の日」は、1995年に国民の祝日に関する法律で、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」日として「祝日」として制定され、1996年7月20日から実施されましたが、その後、2001年の祝日法改正で「7月20日」から「7月の第3月曜」に改められました。

 日本共産党は、海の環境や資源について考えたり、海に親しんだりする契機となる国民の祝日として「海の日」を設けること自体には賛成でしたが、「7月20日」にすることには反対でした。そのため、「7月20日」から「7月の第3月曜」に改める改正には賛成しました。

 「7月20日」を「海の日」とすることに反対した理由は、この日が戦前の「海の記念日」に由来しているためです。戦前、「海の記念日」を設けたのは、真珠湾攻撃で対米英戦争を開始した1941年で、「徹底的なる戦時態勢を必要とし、なによりも国力を充実すべき。海の記念日はかように、堅実なる国力の充実をはかるための契機たらんとする」ためと、当時の尾関將玄(おせきしょうげん)逓信省管船局長が発言しています。

 戦争の遂行上、海上輸送で船員や船舶の徴用と調達のために、海運関係者のみならず、国民こぞって支援の雰囲気をつくることをねらいとしていました。そのため、逓信省管船局は、軍艦でなく汽船「明治丸」で、1876年7月16日に青森・北海道方面に巡行し、20日に横浜に帰った明治天皇の行動に着目して、20日を「海の記念日」に決めたとされています。

 明治天皇のこの巡行の目的は、明治新政府の地租金納制や徴兵制に対する不満が強かった、東北の民衆の感情を抑えるためだったと言われています。こうした日を戦後に引き継ぎ、「国民の祝日」とすることはふさわしくありません。
以上の理由から、「国民の祝日『海の日』の7月20日への固定化を求める意見書」いついて反対いたします。

次に、議員提出10号「地方財政の充実・強化を求める意見書」、及び第13号議案「地方公共団体情報システムの標準化に向けての意見書」について反対の立場から討論を行います。

 議員提出10号議案の4項目目の「自治体業務システムの標準化に向けて」と第13号議案は同様の内容でありますので一括して討論します。

 昨年5月にデジタル関連法が成立しましたが、この中でも自治体による行政サービスに直接影響を及ぼすのが「地方公共団体情報システム標準化法」です。以前の議会でも質問しましたが、現在国が定めた基本事務に加え独自の行政サービスを、約1700の自治体が行っています。

 例えば住民税の減免や子ども・高齢者・障がい者の医療費の無料化、災害被害者の公共サービス料金負担の減免、大分でも災害被害者への生活再建支援金などです。今回の標準化法では、20の行政事務を共通の基盤で行うための「ガバメント・クラウド」を国が構築し、すべての自治体がこれを使用しなければならなくなります。

 ここで問題なのは、国による一元的なシステムの使用が義務づけられるので、これまでの自治体独自のサービスが継続できなくなるのではないかと危惧されることです。独自にやろうと思えば、「費用負担を国はしない」といっていますので仕様変更もできなくなります。効率化の名による住民サービスの低下を招いてしまいます。地方自治体の独自性が否定されてしまいます。

 以上の理由から両意見書には反対いたします。
 以上で上程された意見書に対する反対討論を終わります。









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